11月になって、天気が安定してきた。

小春日和の或る日、
ふと散歩がてら、熊本城周辺へ出かけた。

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不開門の先のこの辺りの石垣は無事だったんだな。

二の丸広場横の並木道。

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いつの間にか、木々も紅葉してるなぁ。
…っていうか、結構散り始めてもいるし。

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私が仕事で家に引きこもっている間に(笑)、
季節はどんどん進んでいた。

今の熊本城。

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手前の宇都櫓の向こうが、天守閣。
鉄骨の足場が組まれていて、全く見えない。
天守閣の美しい姿を拝めるのは、再来年かな。

色づいた木々が、落ち着いた雰囲気を醸し出す。

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この日、私が二の丸へ足を運んだ目的は、これ。

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熊本県立美術館で開催されている、
『若冲と京の美術~細見コレクションの精華』展。
この展覧会が今月の12日までと知って、
あわてて足を運んだという次第。

室町・桃山時代から江戸時代にかけて、京都で生まれた美術や工芸、
江戸時代の京都で活躍した、個性的な絵師による絵画の数々などを、
この展覧会では観ることができる。

中でも最後の第3展示室で見ることのできる
伊藤若冲の作品はやはり白眉で、
「糸瓜群虫図」の前に来た途端、
私の足はぴたっと止まって動かなくなってしまった。

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その描写の細密さ、デッサンの確かさ、構図の大胆さ、
モダンなセンス、色使いの繊細さ…。
そのすべてが、もう別格である。

若冲が大好きな鶏の作品においては、
もはや堂々たる品格すら漂わせている。

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墨画にしても、モノトーンの濃淡であれだけ表情ゆたかに、
美と色彩を表現できる絵師はいないのではないか。

私自身、初めて観た若冲の実物。
いや噂に違わず、素晴らしかった。
観に来て良かった。

さて美術館を後にした私は、ちょっと足休めに、
熊本城横の物産施設『桜の馬場 城彩苑』内のカフェへ。

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オーダーしたマロンラテ、美味しかった♡

若冲の絵葉書、いっぱい買ってしまったぞ。

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しかしこんな小さな絵葉書では、
若冲の魅力は、半分も伝わらない。
あの細密な描写は、やはり大きな実物を観なければ。

カフェで一服した後は、しばしぶらぶらと街歩き。

電気ビル横の通りには、例年通りささやかなイルミネーションが。

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クリスマスシーズン、熊本の中心街は、
意外とイルミネーションが地味である。

何年か前までは、通町筋の目抜き通りの街路樹に、
ズラリとイルミネーションが施されて華やかだったのに、
いつの間にかやらなくなった。

何故だろう。
そりゃ確かにイルミネーションは、木には優しくはないけど。

それでも通町筋のイルミネーション✨
復活させて欲しいなぁ。