先週、ふらりと映画を観てきた。

mbs

『マイ・ブックショップ』。

上映期間終了間近の日に観に行ったので、
既にパンフレットは売り切れていた。
残念…。欲しかったなぁ。

映画は、戦争未亡人の女性が、イギリスの小さな港町に
亡き夫との共通の夢だった本屋を開くお話。

味わいのある古い家、可愛い装幀の本たち、
英国の港町の美しい風景、登場人物の1950年代ファッション、
時折流れるジャジーな女性の歌声。

本好き、英国好きには、たまらない映画である。

保守的な町の住民に、ブラッドベリの『華氏451度』や、
ナボコフの『ロリータ』といった先進的な作品を紹介し、
ヒロインの小さな本屋は話題を集めるが、
本屋の存在を快く思わない町の有力者の裏工作によって、
本屋の経営は、次第に厳しくなっていく…。

もっとメルヘンチックでハートウォーミングな映画かと思いきや、
結構シビアな現実を描いていて、後半切なくもなった。

でも本に対する情熱は、必ず誰かに引き継がれていく…。

ヒロインの数少ない味方である読書好きの老紳士を演じた、
ビル・ナイ氏が素敵だった。





映画を観た後は、カフェでひと息。

この日は久しぶりに熊本の老舗カフェ、
『Cafe de RAM』へ行った。

cafederam

ピスタチオのムースケーキ♡
ドリンク付きのセットで、710円。

ケーキセットを今どき三桁の価格で食べられるのは、結構珍しい。
ケーキセットが、ランチよりも高いお店のなんと多いことか。

そういえば、やはり熊本の老舗洋菓子店『SWISS』も、
確か三桁の価格でケーキセットが頂ける。
前回の記事でご紹介した『壱之倉庫』もそうだが、
長く続いている飲食店というのは、味が良いのは勿論だが、
それだけでは店は続かない。

やはりコスパがいいのである。

勿論、他にも色んな魅力的な要素と経営努力とが絡んで、
店が生き残っているのであろうが。

少子高齢化に伴う人口減少に加え、ネットショップも人気の昨今とあれば、
これからどんなカテゴリの店であろうと、
リアル店舗は、その存在意義と魅力を問われるであろう。

思わず足を運びたくなる魅力的なお店がいっぱいの
居心地の良い素敵な街。
ずっとそんな熊本であって欲しい。