ジャズシンガー、Shihoさんの存在を初めて知ったのは、
Fried Pride時代のこの『MILESTONE』というアルバムだった。

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正確には、2008年にこのアルバムがリリースされた時、
どこかのラジオ番組が特集してくれて、
それを聴いたのがShihoさんを知るキッカケとなった。
(確か『大西貴文のTHE NITE』だったような気がするが記憶は定かではない)

ヴォーカル&ギターというシンプルな構成ながら、
濃密で研ぎ澄まされた世界を作り上げるこのユニットに
私はたちまち魅了された。

特にShihoさんのドラマチックなほどに表情豊かで、パンチの効いた歌声には、
とても新鮮な驚きと感動を覚えたものだ。

その後、Fried Prideに終止符を打ち、
ソロヴォーカリストとして新たにスタートしたShihoさんと、
ジャズシンガー&フリューゲルホーン奏者のTOKUさん、
そしてピアニストの柴田敏孝さんという、
ゾクゾクするような豪華共演が、1月20日の夜、熊本CIBで実現した。

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JAZZやポップスのライヴ、その他さまざまなイベントですっかりお馴染みのCIB。

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OPEN時刻の18:00に入店。無事に最前列のテーブルをゲット。
お料理もリーズナブルで美味しいので、
腹ごしらえをしながら開演を待つ。

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今回もライヴをご一緒して頂いたのは、
ラジオリスナー仲間でもあるなでりん♪さんと、
なでりん♪さんの学生時代からのご友人のMさん。

なでりん♪さんには、昨年熊本で開催されたDJ大西貴文さんのイベントで、
私が引き当てた大西さんの伊達メガネを掛けてもらい記念撮影。

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なでりん♪さん、ご満悦~♪

仲良しさんお2人のツーショットも。

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なぜかラッパー風のポーズ!?(笑)


気がついたら、会場は満席。補助席も用意されていた。
開演への期待と熱気が高まる中、観客席の照明が落とされ、
まずピアニストの柴田敏孝さんが登場。

長い黒髪に黒づくめの衣裳。
独特の雰囲気を漂わせる柴田さん。
ピアノの位置が、ちょうど私たちの席の目の前!
こんな至近距離で柴田さんの演奏が聴けるなんて幸せ。

続いてジャズシンガー&フリューゲルホーン奏者のTOKUさんが登場。
TOKUさんにライヴでお会いするのは、昨年の春以来。
ポニーテールにしたグレイヘアと、彫りの深い顔立ち。
相変わらず素敵。

そして最後に姿を現したShihoさん。
登場の瞬間からキラキラなオーラを放つ。
金髪のショートヘアに、鮮やかなイエロー&ブラックカラーのワンピ―スが、
実に良くお似合い。

1曲目から、ShihoさんとTOKUさんがデュエットを聴かせてくれる。
このお2人のデュエットが聴けるなんて夢のようだ。
曲目は…例によって最初の3曲ほどは興奮していてよく憶えていない。

2曲目あたりでShihoさんとTOKUさんが体を寄せ合い、
お顔も寄せ合いながらラブラブモード(笑)で歌う場面があり。
それを見かねた?柴田さんが、「ちょっとー お2人、近いんだけど!?」と、
ピアノを弾きつつツッコミを入れると、「何?羨ましいの?」とShihoさんが返す。

今回ドラムやベースがいない編成のため、
Shihoさんがヴォイスパーカッション、TOKUさんがヴォイスベース?もこなしつつ、
演奏を盛り上げていく。

3曲目に演奏されたのは、確か「Moon Glow」だったと思う。
TOKUさんのフリューゲルホーンも交えながら、
うっとりするようなムードで演奏された。


ここで一旦、TOKUさんはバックステージへ姿を消し、
1st ステージの後半は、Shihoさんと柴田さんのDUOの時間。

まず演奏されたのは、「What You Won't Do For Love(風のシルエット)」。
人気ナンバーに会場も大いに盛り上がる。

「柴田クンはホントにミュージシャンとしての懐が深くて、
ホント何でも演奏できちゃう人なんだけど、
私はジャズを弾いている時の柴田クンがいちばん好き」とShihoさん。
実際柴田さんは、Shihoさんのソロデビューアルバム『A Vocalist』の中の4曲に
参加メンバーとして名を連ねている。

ここでShihoさんから話を振られ、
あの日野皓正さんから「Mr.Jazz」という呼称を授かったエピソードを
面白可笑しく披露してくれた柴田さん。

この日のライヴまで、柴田さんに関しては殆ど予備知識のなかった私だが、
彼のファンになるのにそう時間はかからない。
ピアニストとしての確かな実力と愉快なトークで、
たちまち観客の心をとらえていく。

続いて演奏された「Lush Life」。
若い時には余りよく理解できなかったこの歌詞の世界が、
歳を重ねるにつれて何となく分かるようになったというShihoさん。

或る娼婦にたぶらかされ、
傷心のうちにパリで飲んだくれる男を描いた「Lush Life」。
心を鷲掴みにするShihoさんの陰影に富んだ歌声、
そしてアンニュイなムード漂うピアノが絶品だった。

1stステージ 最後の曲は、Shihoさんのオリジナルナンバー、
「Happy Song」。
ここで確かバックステージにいたTOKUさんが呼び戻されて演奏に加わり、
サビの部分は観客も一緒に参加して歌って、
賑やかに1stステージの幕は閉じた。


20分程の休憩の後、2ndステージがスタート。
前半は、TOKUさんと柴田さんとのDUOの演奏。

…実は柴田さんはその昔、TOKUさんのレギュラーバンドの
メンバーの1人に名を連ねていた時期があり、
またTOKUさんのアルバム『SHAKE』にも1曲参加されている。
なのでもう2人の息はピッタリなのである。

1曲目は、シナトラでお馴染み「Strangers In The Night」。
このムーディなナンバーに、もう早くも観客はメロメロ。

更にこの曲の最後の部分を、おもむろにピアノに枝垂れかかったTOKUさんが
ピアノの高音部の弦を直接指で弾き、柴田さんと連弾。
そのまま静かにフェードアウトするように演奏を締め、観客を唸らせた。
これには柴田さんも「良くそんなことができますね!」と感嘆。

2曲目に演奏されたのは、これもシナトラの十八番、
「Fly Me To The Moon」。

この曲でのTOKUさんのヴォーカルは、
間奏でのスキャットを含め、もう奔放自在に戯れていく。
そんな自由なTOKUさんに才気溢れるインプロで呼応する柴田さん。
いやぁもう絶品だった。

3曲目に演奏されたのは、TOKUさんのオリジナル曲、「Again」。

…実は歌を歌わせても上手かったりする柴田さん。
アルバムではEXILEのATSUSHIさんとデュエットしているTOKUさんだが、
この夜はもちろん、柴田さんとのデュエット♬
サビでお2人がハモると、もう観客はウットリ。


3曲終えたところで、Shihoさんが再登場。

まず何を演奏するのかと思ったら、何と高橋真梨子さんの「桃色吐息」!
何でもこの曲をShihoさんと一緒に歌いたいという、
TOKUさんからのリクエストだそう。

さて、このヒット曲を御三方がどう料理するのか?と息を呑んでいると、
「昭和のキャバレーみたいなピアノ弾いてよ」というShihoさんのご命令?に
柴田さんがこってりとしたラテン調のリズムでイントロを弾き始めた。
そのピアノに合わせ、ノリノリでサビの部分をハモりだすShihoさんとTOKUさん。

間奏に入ると、Shihoさんはギロを、TOKUさんはマラカスを手にし、
柴田さんのピアノに合わせて、これまたこってりとラテンのリズムを刻み始める。
隣でノリノリでギロを演奏するShihoさんを見て呆気に取られ、
慣れないマラカスにも気を取られた?TOKUさんが、
間奏が終わったのに歌に入るのを忘れ、
すかさずShihoさんにツッコまれて会場は大爆笑。
でも両手でマラカスを振るTOKUさん…可愛かった。(笑)

大いに盛り上がった「桃色吐息」に続いては、
ShihoさんとTOKUさんの2人のアカペラで、しっとりと「Smile」を。
「ホントにこの歌には何度も救われました」とShihoさん。

本編最後の曲は、「Sing」。
「歌うのが苦手とか関係ない、さあみんなで歌おう」という歌詞の通り、
最後は会場皆での大合唱となった。
この曲でのTOKUさん、歌とフリューゲルホーンとマラカスの1人3役で、
大忙しであった。


もちろんこれで終わりではない。
会場は熱烈なアンコールの拍手が鳴り響く。


すると突然Shihoさんが「Happy Birthday~」と歌い出す。

え?今日は誰かの誕生日なの?と観客がキョロキョロしていると、
後方から1人の中年男性がステージに呼び出される。
何でも熊本でサザンオールスターズ等のコピーをしている
アマチュアバンドのヴォーカルの方で、時々このCIBでもライヴをされているとか。

ここでShihoさん、「ちょっと柴田クン、何かサザンの曲弾いて!」
とまたもムチャ振り。(笑)
手探りながらも柴田さんの指からポロポロと
「勝手にシンドバッド」のイントロが流れてくると、
この日バースデーの男性は戸惑いながらも
さわりの部分をチョロッと歌って…去って行った。(笑)

アンコール曲は、シャーデーの「Kiss Of Life」。

ああ、楽しい時間はあっという間…。もっともっと聴いていたい…♡
…と観客から2曲目のアンコールの拍手が始まったが、
「もう力尽きました~」とShihoさん。

すべての演奏を終え、観客に挨拶される御三方。
フィナーレだけ失礼して、写真に納めさせていただいた。

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演りきった感じの清々しい表情✨

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ジャズのライヴでこんなに笑ったのは初めてかもしれない。
音楽とはこんなにも楽しいものなのだ、
皆を笑顔にできるものなのだと、改めて教えてくれた。
とてもとてもハッピーな気分になれたひととき。
Shohoさん、TOKUさん、柴田敏孝さん、本当にありがとうございます。

ライヴ後、サインやツーショット撮影など、
ファンサービスにも応じてくれた御三方。

まず一番先に会場へ戻って来られた柴田さんに、
サインとツーショット撮影をお願いした。

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…何というか、柴田さんの保護者のごとく写っておる。(~_~;)
まぁ親子ほどの年齢差なので致し方ない。(笑)

柴田さんも以前、ソロアルバムを出されたことがあるとのことだが、
売り切れて今は在庫がないそうだ。
またいずれ、新しいソロアルバムを制作したいと仰っていた。

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大黒摩季さんのバックバンドのバンマスも務めているという柴田さん。
今後の活躍がますます楽しみである。

その後、ShihoさんとTOKUさんも会場に戻って来られた。

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今回のライヴでは、TOKUさんのチャーミングな一面も垣間見ることができた。
一見クールで近づき難い印象のTOKUさんだが、
その実、とても気さくで温かいお人柄なのだと思う。
この夜も大人の男の色気漂う歌声とフリューゲルホーンの深い音色で、
観客を虜にしたTOKUさんだった。

こちらは、なでりん♪さんへのサインと握手に応じるShihoさん。

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そのなでりん♪さんの要望に応えて、ポーズを取るお2人。

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私も横から便乗して撮らせて頂いた。(笑)
それにしてもShihoさん、むき玉子みたいにお肌がつるんとして、
本当にお綺麗✨
パワフルでドラマチックな歌唱と面白トーク。
眩いほどのオーラを放つ圧倒的なステージプレゼンス。
実に見事なエンターティナーぶりだった。


こちらの3枚にサインを頂いた。

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Shihoさんは、Fried Pride の『MILESTONE』にも
快くサインをしてくれた。

さらになでりん♪さんと私を交えて、
5ショット撮影にも応じてくださった御三方。

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Shihoさん、TOKUさん、柴田敏孝さん、
お疲れのところ、本当にありがとうございました✨

またぜひぜひ熊本に来てくださいねー♬